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根管治療でズキズキ痛む原因と対処法|治療中・治療後の痛みはいつまで続くのかを歯科医師が解説

コラム

「根管治療を受けたら、その後ズキズキ痛む」「治療中に予想以上に痛みが強い」「治療が終わっても痛みが引かない」。根管治療にまつわるズキズキとした痛みで、不安を感じている方は少なくありません。

根管治療は歯の神経に関わる繊細な処置のため、治療の前・中・後に痛みが出ることがあります。多くは自然に落ち着く一時的なものですが、長引く場合や強くなる場合は別の原因が背景にあることもあります。何が起きているのかを知っておくことが、不安を和らげる第一歩です。

この記事では、根管治療でズキズキ痛む原因、時期別の痛みの特徴、痛みが続く期間の目安、対処法、受診すべきタイミングについて、横浜市鶴見区の米山歯科医院・院長の米山 譲が監修のもとわかりやすく解説します。根管治療そのものについての基礎知識は、以下の記事も合わせてご覧ください。

根管治療でズキズキ痛むタイミングは大きく分けて3つ

根管治療でズキズキとした痛みが出るタイミングは、大きく治療前・治療中・治療後の3段階に分けられます。それぞれ原因が異なるため、時期別に整理して見ていきましょう。

治療前のズキズキ

根管治療を受ける前段階のズキズキは、多くの場合、虫歯が神経(歯髄)まで達して炎症を起こしている歯髄炎や、神経が壊死して根の先に膿がたまっている根尖病変が原因です。

歯髄炎の急性期には、何もしていなくてもズキズキと拍動するような痛みが続き、夜間や横になったときに痛みが強くなることが特徴です。この段階で根管治療を選択することで、痛みの根本原因を取り除いていきます。

治療中のズキズキ

根管治療中に痛みを感じる場合、麻酔が十分に効いていない可能性や、炎症が強いために麻酔が効きにくい状態になっていることが考えられます。

歯髄に強い炎症が起きている状態では、麻酔薬の効果が発揮されにくいことが知られています。この場合、追加の麻酔や麻酔方法の変更で対応することが多いです。治療中に痛みを感じた場合は、我慢せず担当医に伝えてください。

治療後のズキズキ

根管治療後にズキズキする痛みは、多くの方が経験する反応です。治療で使用した器具や薬剤の刺激、根管内の清掃処置に伴う周囲組織の炎症などにより、麻酔が切れた後にズキズキとした痛みを感じることがあります。

多くの場合は数日〜1週間程度で徐々に落ち着いていきますが、痛みが長引いたり強くなったりする場合は、別の原因が隠れている可能性があります。

根管治療後のズキズキ痛みはいつまで続くのか

根管治療後にズキズキが出るのは体の自然な反応であることが多く、時間の経過とともに落ち着いていきます。一般的な経過の目安を紹介します。

治療当日〜3日目:痛みのピーク

治療当日から3日目までは、痛みが最も強く感じられる時期です。麻酔が切れる治療後数時間から痛みが自覚され、夜間や就寝時に痛みが強く感じられる傾向があります。

これは治療による炎症反応が最も強く出る時期で、多くの場合、処方された鎮痛剤や市販の鎮痛剤で痛みをコントロールできます。ズキズキとした拍動性の痛み、噛んだ時の鋭い痛み、患部周辺の重だるさが代表的な症状です。

4日目〜1週間:落ち着いていく時期

4〜5日目あたりから痛みが明らかに軽減し、1週間後にはほとんど違和感を感じなくなるのが一般的な経過です。根管内の炎症が落ち着き、周囲組織が治癒に向かっていく時期です。

軽い噛んだ時の違和感、温かいものでのわずかな刺激感、患部を舌で押した時の圧痛が残ることはありますが、日常生活に支障をきたさないレベルまで軽減します。鎮痛剤の服用回数も減らせるようになっていきます。

1週間〜2週間:ほぼ落ち着く時期

1〜2週間経てば、多くの方で痛みや違和感がほとんどなくなります。この期間を過ぎても強い痛みが続く場合や、一度治まった痛みがぶり返す場合は、別の原因を疑って歯科医院に連絡することをお勧めします。

根管治療後のズキズキが長引く原因

治療後2週間を過ぎても痛みが続く、痛みが強くなる、腫れを伴うといった場合、以下のような原因が考えられます。

根管内の細菌の取り残し

根管は複雑な形状をしており、細い枝分かれや彎曲があるため、内部の細菌をすべて取り除くことは技術的に難しいとされています。取り残しがあると、感染が再燃してズキズキとした痛みや根の先の炎症が続くことがあります。

こうしたケースでは、回数をかけた根管治療により極力内部の感染部分を取り除いたり、場合によっては根管治療のやり直し(再根管治療)が必要になることがあります。

根管の見落とし

上の奥歯(特に第一大臼歯)は根管の数が多く、まれに4本目の根管が見落とされることがあります。すべての根管を治療できていないと、そこから感染が広がり、ズキズキとした痛みが続くことがあります。

マイクロスコープを使うことで、肉眼では見つけにくい細い根管を確認できる可能性が高まります。

根尖病変の存在

歯の根の先に膿がたまっている根尖病変が存在する場合、根管治療だけでは炎症が落ち着かず、痛みが続くことがあります。この場合、経過観察・再治療・外科的な処置(歯根端切除術など)が検討されることがあります。

咬合(噛み合わせ)の高さの問題

根管治療後の仮の詰め物や被せ物の高さが噛み合わせに対してわずかに高いと、噛むたびに治療した歯に負担がかかり、ズキズキとした痛みが続くことがあります。咬合調整で改善できることが多いです。

歯根破折

強い噛み合わせの力や、神経を抜いた後の歯質の脆弱化により、歯根にひびが入る歯根破折が起こることがあります。特定の方向で噛むと痛む・歯茎の一部が繰り返し腫れるといった症状が特徴で、レントゲンやマイクロスコープでの精密な診査が必要です。

根管治療でズキズキ痛むときの対処法

根管治療の前・中・後にズキズキ痛む場合の対処法を紹介します。歯が痛いときの応急処置の詳しい方法は、以下の記事で網羅的に解説しています。

自宅でできる応急的な対処

痛みが強い場合、市販の鎮痛剤(イブプロフェン・アセトアミノフェンなど)を用法・用量に従って服用することで、一時的に痛みをやわらげることができます。歯科医院で鎮痛剤が処方されている場合は、その指示に従ってください。

治療した歯への刺激をできるだけ避け、硬いもの・極端に冷たいもの・熱いものは控え、なるべく反対側の歯で噛むようにしましょう。就寝時は頭を少し高くして休むと、拍動性の痛みが和らぐことがあります。

体を温める行動(長風呂・激しい運動・飲酒)は炎症を強めて痛みが増すことがあるため、痛みの強い時期は控えめにしてください。

歯科医院での対処

痛みが2週間以上続く場合や、日を追うごとに強くなる場合は、原因を確認するために担当医への相談が必要です。噛み合わせの調整・追加の根管治療・薬剤の変更・被せ物の再作製など、原因に応じた対応が選択されます。

神経を抜かない選択肢もある

根管治療は、虫歯や外傷で神経に大きなダメージがある場合の治療ですが、条件によっては神経を抜かずに残せる可能性もあります。歯髄温存療法(VPT)と呼ばれる治療で、MTAセメントなどの材料を使い、神経を保護しながら歯を修復する方法です。

すべてのケースで適応できるわけではありませんが、「神経を抜くしかない」と言われたときに別の選択肢があるかを確認する価値はあります。

受診すべきタイミングの目安

根管治療でズキズキ痛みが続く場合、以下のようなサインがあれば早めに受診することをお勧めします。

治療後2週間を過ぎても強い痛みが続いている、痛みが日に日に強くなっている、一度治まった痛みがぶり返してきた、歯茎が腫れている・膿が出ている、顔まで腫れてきた、発熱がある、鎮痛剤が効かない、噛むと強く痛む、こうしたサインは根管治療がうまくいっていないサインの可能性があります。

我慢して放置すると症状が悪化することが多いため、迷ったときはまず歯科医院に電話でご相談ください。

治療回数・期間・費用の目安

根管治療は歯の状態や根管の複雑さによって回数が異なります。

初回の根管治療は、通院回数3〜6回程度、期間で1〜2か月程度が目安です。感染が強い場合や複雑な根管の場合は、5〜10回、2〜3か月程度かかることもあります。

保険診療の場合、根管治療そのものは3割負担で1本あたり数千円〜1万円台が目安です。マイクロスコープを使用した精密根管治療を自費診療で行う場合は、1本あたり数万円〜十数万円が相場となります(被せ物の費用は別途)。

被せ物の作製費用は別途かかり、保険適用のCAD/CAM冠・銀歯・レジン前装冠などで数千円〜1万円台、自費のセラミック冠・ジルコニアクラウンで8〜18万円程度が相場です。

リスク・副作用

根管治療には以下のリスクがあります。治療中・治療後の一時的な痛みや腫れが出ることがあります。根管内の細菌の完全な除去は技術的に難しく、再発のリスクが残ります。神経を抜いた歯は栄養供給が断たれるため、時間とともに脆くなり、歯根破折のリスクが上がります。まれに治療中に器具が根管内で折れる、根管壁を穿孔してしまうといったトラブルもあります。

横浜市鶴見区で根管治療のズキズキが気になる方へ|米山歯科医院の特徴

歯科医がマイクロスコープを通して患者の口腔内を確認しながら、細かい処置を行っている様子。白衣とマスクを着用。

根管治療のズキズキの原因を精密に見極める診査

根管治療中や治療後のズキズキが続く場合、原因は根管内の細菌の取り残し・見落とされた根管・根尖病変・咬合の問題・歯根破折など多岐にわたります。米山歯科医院では、こうした複雑な状況を見極めるため、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を活用した精密な診査・治療に取り組んでいます。肉眼では捉えにくい細い根管・根管壁の状態・歯根の微細なひびを拡大視野で確認します。

マイクロスコープを用いた当院の診療内容については、以下のページで詳しくご紹介しています。

根管治療後の歯を長く残すための歯周組織のケア

根管治療でズキズキが落ち着いた後、その歯を長く使い続けるためには、歯を支える歯周組織の健康が欠かせません。米山歯科医院の院長・米山 譲は、鶴見大学歯学部歯周病学講座に所属し、日本歯周病学会の会員として歯周組織の管理にも専門的に取り組んでいます。

根管治療後の経過観察と並行して、歯ぐきや歯を支える骨の状態も含めた総合的な口腔管理をご提案し、治療後の歯をできるだけ長く残せるよう継続的なケアを行っています。

(内部リンク挿入箇所:歯周病治療ページへのリンクを挿入)

根管治療のズキズキに関するご相談を丁寧に

根管治療中や治療後にズキズキが続いている、他院で受けた根管治療の痛みが取れないという方も、まずはご相談ください。原因を丁寧に見極め、患者様の状態に合わせた治療方針をご説明します。横浜市鶴見区・鶴見エリアで根管治療のズキズキにお悩みの方は、お気軽にご連絡ください。

まとめ:根管治療のズキズキは多くが自然に落ち着く、長引く場合は早めの相談を

根管治療にまつわるズキズキとした痛みは、治療前の歯髄炎、治療中の麻酔の効きにくさ、治療後の炎症反応など、時期によって原因が異なります。治療後の痛みは多くの場合、数日〜1週間で徐々に落ち着き、2週間以内にほぼ気にならなくなる経過をたどることが一般的です。

一方で、2週間以上経ってもズキズキが続く場合、根管内の細菌の取り残し・根管の見落とし・根尖病変・歯根破折など、別の原因が隠れている可能性があります。放置せず、原因を確認するために早めの受診をお勧めします。

横浜市鶴見区の米山歯科医院では、マイクロスコープを活用した精密な診査で、根管治療のズキズキの原因を丁寧に見極めています。治療後の痛みが長引いている方、他院での根管治療がうまくいかず不安な方は、ぜひ一度ご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 根管治療でズキズキ痛むのは普通のことですか?

治療前は歯髄炎による典型的な症状として、治療中は麻酔の効きにくさで、治療後は治療に伴う炎症反応として、それぞれズキズキが出ることがあります。特に治療後のズキズキは多くの方が経験する反応で、数日〜1週間で自然に落ち着いていくことが一般的です。ただし、2週間以上続く場合や強くなる場合は別の原因を疑う必要があります。

Q2. 根管治療後のズキズキはいつまで続きますか?

一般的な経過として、治療当日〜3日目にピークがあり、4〜5日目から徐々に軽減し、1週間後にはほとんど気にならなくなる方が多いです。1〜2週間経てば違和感もほぼなくなるのが典型的な経過です。1週間を過ぎても強い痛みが続く場合や、治まった痛みがぶり返す場合は、担当医に相談してください。

Q3. 根管治療後のズキズキが長引く原因は何ですか?

主な原因として、根管内の細菌の取り残し、見落とされた根管、根の先の炎症(根尖病変)、噛み合わせの高さの問題、歯根破折などが考えられます。原因によって対処が異なるため、精密な診査で見極めることが大切です。

Q4. 根管治療中に痛みを感じた場合、我慢すべきですか?

我慢せず担当医に伝えてください。治療中の痛みは、麻酔が十分に効いていない可能性や、炎症が強すぎて麻酔が効きにくい状態を示すサインです。追加の麻酔や麻酔方法の変更で対応できることが多いため、遠慮せずお伝えいただくことが大切です。

Q5. 根管治療のズキズキで受診すべき目安はありますか?

治療後2週間を過ぎても強い痛みが続く、日を追うごとに痛みが強くなる、一度治まった痛みがぶり返してきた、歯茎や顔が腫れてきた、鎮痛剤が効かない、こうしたサインがある場合は早めの受診をお勧めします。放置すると症状が悪化することが多いため、迷ったときは歯科医院に電話でご相談ください。