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矯正歯科とは

歯列矯正用の金属ブラケットを装着した女性が笑顔で歯を指さしている様子。背景は水色。

矯正歯科とは、歯並びやかみ合わせの改善を専門とする診療科です。主に、ブラケットやワイヤー装置を使用して歯を少しずつ移動して治療します。

矯正歯科の目的は見た目の改善だけでなく、咀嚼機能の向上、発音の改善、口腔ケアをしやすくする、顎関節症の予防・治療などがあります。また、正しいかみ合わせは全身の健康にも影響するため、長期的な健康維持にも貢献します。

成人矯正と小児矯正について

歯科医が女の子の口の中を診察している様子。女の子は笑顔で、歯科医は白い手袋を着用している。屋外の光が差し込む明るい診察風景。

成人矯正とは、永久歯がすべて生えそろった後に行う治療です。成人の場合、子どもと比べて骨の代謝が遅く、歯の動きも緩やかになるため、一般的には1年半〜3年程度の治療期間を要します。

一方で、小児矯正とは、乳歯から永久歯への生え変わり期に行う治療です。一般的に「第一期治療」と呼ばれ、顎の成長を利用した歯並びの改善を狙って6〜10歳ごろに開始するケースが多いです。

小児矯正では、取り外し可能な装置を使用することが多く、床矯正装置やアクティブプレートなどを用います。顎の骨格的な問題(受け口や出っ歯など)、指しゃぶりや舌の悪い癖などの口腔習癖も改善できます。

矯正歯科治療を受けるメリット

歯列矯正用の金属ブラケットが装着された歯の模型。透明な土台に固定され、正面から撮影されている。

矯正治療は、歯並びを整えるだけでなく、口腔の健康や機能面の改善にもつながる治療です。正しいかみ合わせを実現することで、次のようなメリットがあります。

歯科疾患の予防につながる

歯並びが整うことで歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防につながります。特に、歯が重なり合う叢生(そうせい)の状態では歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすいため、矯正治療によって口腔内の清掃性を向上させることができます。

歯の寿命が延びる

正しいかみ合わせになると、歯への負担が均等になり、特定の歯に過度な力がかかるのを防ぎます。その結果、歯の摩耗や破折のリスクが減り、健康な歯を長く維持しやすくなります。将来的に入れ歯やインプラントに頼る可能性も低くなり、経済的な負担の軽減にもつながります。

咀嚼機能が向上する

かみ合わせが改善されると、食べ物をしっかり噛めるようになり、消化吸収を助けるだけでなく、食事の楽しさも増します。硬い食べ物や繊維質の多い食品も無理なく食べられるようになり、栄養バランスの取れた食生活を送りやすくなります。

口元の見た目が美しくなる

笑顔で歯を見せながら前歯を指さしている女性。白い背景とノースリーブの服装が爽やかな印象を与える。

矯正治療によって出っ歯や受け口、八重歯などの歯並びが整い、口元の印象が大きく改善されます。コンプレックスが解消され、笑顔に自信が持てるようになることで、人前での会話や写真撮影にも前向きになれます。また、かみ合わせが改善されることで、口元が自然に閉じやすくなり、口唇の閉鎖不全(口が閉じにくい状態)の改善にもつながります。

発音が明瞭になる

矯正治療で歯並びを整えることで、舌が適切な位置に触れるようになり、発音がスムーズになります。特に、人前で話す機会の多い職業(教師、営業職、アナウンサーなど)の方や、お子さまの言葉の発達が気になる場合に大きなメリットとなります。

歯並びの乱れにより、一般的に以下のような発音に影響があると言われます。

前歯の特徴影響する発音
空隙歯列(前歯に隙間がある)「サ」「シ」「ス」などが発音しにくい
開咬(前歯がかみ合わない)「タ」「ダ」「ナ」などが発音しにくい

顎の発育をサポートし、トラブルを予防する

成長期のお子さまの場合、矯正治療は顎の正常な発育を促し、左右のバランスを整える重要な役割を果たします。例えば、上顎が狭い場合は矯正装置を用いてスペースを確保し、永久歯が正しく並ぶように調整できます。また、受け口や出っ歯の傾向がある場合も、適切なタイミングで治療を行うことで、顎の成長をコントロールし、将来的なかみ合わせの問題を防ぐことができます。

矯正治療の対象となる症状

成長期のお子さまの場合、矯正治療は顎の正常な発育を促し、左右のバランスを整える重要な役割を果たします。例えば、上顎が狭い場合は矯正装置を用いてスペースを確保し、永久歯が正しく並ぶように調整できます。また、受け口や出っ歯の傾向がある場合も、適切なタイミングで治療を行うことで、顎の成長をコントロールし、将来的なかみ合わせの問題を防ぐことができます。

歯科医が歯の模型を使って患者に矯正治療の説明をしている様子。デスクにはノートやパソコン、観葉植物が置かれている。

一般的に矯正すべきと診断することが妥当な症状は以下のとおりです。

歯列の状態説明
空隙歯列(くうげきしれつ)「すきっ歯」と呼ばれる。歯と歯の間に隙間がある状態
叢生(そうせい)「乱ぐい歯」や「八重歯」と呼ばれる。歯が重なり合ってデコボコに並んでいる状態
上顎前突(じょうがくぜんとつ)「出っ歯」と呼ばれる。上の前歯が前方に突出している状態
反対咬合(はんたいこうごう)「受け口」や「しゃくれ」と呼ばれる。下の前歯が上の前歯より前に出ている状態
過蓋咬合(かがいこうごう)ディープバイトと呼ばれる。下の前歯が上の前歯に隠れてしまうほどかみ合わせが深くなっている状態
開咬(かいこう)奥歯をかみ合わせても前歯がかみ合わない状態

当院の矯正歯科について

白衣とマスクを着用した歯科医師が、透明な矯正装置(インビザライン)を手に持っている様子。清潔な診療室内の一場面。

当院では、患者様一人ひとりの歯並びやかみ合わせを詳細に検査し、最適な治療計画を提案しています。矯正治療は単に歯並びを整えるだけでなく、口腔機能の向上や将来的な歯の健康維持にもつながるため、見た目と機能のバランスを重視した治療を目指しています。

矯正治療中は定期的なクリーニングや歯磨き指導を行い、虫歯や歯周病のリスクを最小限に抑え、治療に関する不安や疑問にも、いつでも対応できる環境を整えています。そして、治療後も保定装置の使用方法や歯並びの定期チェックなど、徹底したアフターケアを行っております。長期間にわたる矯正治療だからこそ、患者様との信頼関係を大切にし、最後まで責任を持ってサポートいたします。

当院で受けられる治療内容

ワイヤー矯正

透明ブラケットとワイヤーを使用した歯列矯正装置を装着している横顔の女性の口元。

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かすもっとも一般的な矯正方法です。「マルチブラケット装置」とも呼ばれ、マウスピースでは対応しきれない複雑な歯の移動や重度の不正咬合の治療にも用いられます。

ワイヤー矯正の利点は、歯の回転、傾斜、移動など、さまざまな動きを精密にコントロールでき、あらゆる種類の不正咬合に対応できることです。装置も固定式であるため、治療効果が安定しているという特徴もあります。

部分矯正

口の中を歯科用ミラーで見せながら、下の前歯の裏側に部分矯正用のブラケットが装着されている様子。

部分矯正は、全体的な歯列矯正ではなく、気になる部分のみを治療する方法です。主に、前歯の軽度なデコボコや隙間、軽度の叢生などのほか、過去に受けた矯正治療の軽度の後戻りの修正が対象です。

部分矯正にはさまざまな方法があり、前歯のみにブラケットとワイヤーを装着する方法や、透明なマウスピースを使用する方法、取り外し可能な装置を使用する方法などが挙げられます。

部分矯正は全体矯正に比べて治療期間が短く(通常6か月〜1年程度)、費用を抑えることも可能です。また、インプラントや入れ歯の治療前に、周囲の歯の位置を調整する目的で行うこともあります。

治療の流れ

白を基調とした歯科医院の受付カウンター。清潔感のある明るい空間。

矯正治療は、初診相談から装置の装着、治療後のアフターケアまで、段階を踏んで進めていきます。当院では、患者様のご希望やお悩みに寄り添いながら、適切な治療計画をご提案いたします。

  1. 初診相談・検査・診断
    まずは初診相談で、患者様の気になる点や改善したいポイントをお伺いし、現在の歯並びやかみ合わせの状態を確認します。
    その後、精密検査(レントゲン撮影・口腔内スキャン・歯型採取など)を行い、診断結果をもとに最適な治療計画を立案します。
    治療期間や費用についても詳しくご説明し、ご納得いただいたうえで治療を開始します。
  2. 矯正装置の装着と調整
    矯正装置を装着し、歯を徐々に理想の位置へ移動させていきます。
    治療中は定期的(おおよそ1カ月に1回)に通院し、歯の動きを確認しながら調整を行います。
  3.  保定期間・アフターケア
    歯が正しい位置に移動した後は、後戻りを防ぐための「保定期間」に入ります。
    リテーナー(保定装置)を装着し、矯正後の歯並びを安定させるためのケアを行います。
    また、定期的なチェックやクリーニングを行い、長期的に美しい歯並びを維持できるようサポートします。

費用の目安

歯科医師が歯の模型を使って治療内容を説明している様子。机の上にはレントゲン写真や歯型模型が置かれている。

矯正治療の費用の目安は、以下のとおりです。なお、治療法や症例の複雑さ、治療期間などによって異なります

矯正治療の種類費用の目安
第一期治療(小児矯正)10〜35万円
成人矯正/第二期治療70〜80万円
部分矯正10〜50万円

矯正治療は長期間にわたり、費用も高額になるため、分割払いやデンタルローンなどのお支払い方法を用意しています。お気軽にご相談ください。

保険適用について

矯正歯科の治療は、一般的には保険適用外(自費診療)となります。なお、以下のように特定の条件を満たす場合には、健康保険が適用されるケースがあります。

  • 厚生労働大臣が定める61疾患に起因した不正咬合の矯正治療
  • 前歯3歯以上の永久歯萌出不全に起因した不正咬合の矯正治療
  • 顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の術前・術後の矯正治療

当院では、初診相談時に保険を適用できるかについても詳しくご説明しています。保険適用外の場合でも、分割払いやデンタルローンなど、患者様の負担を軽減する方法をご案内いたします。

よくある質問

一般歯科と両方通うことはできますか?

はい、矯正歯科の治療中でも一般歯科での治療や定期検診は受けられます。むしろ、矯正治療中は装置の周りに汚れが溜まりやすくなるため、定期的な歯科検診とクリーニングが特に重要です。矯正治療と一般歯科での治療スケジュールが重なる場合は、事前にご相談いただければ、できるだけ調整いたします。

歯の矯正は何年で終わりますか?

矯正治療の期間は一般的に装置を装着している期間が1〜3年程度、その後の保定期間が1〜3年程度です。ただし、軽度の症例では1年以内で終わることもあれば、複雑な症例では5年以上かかることもあります。

歯科医院を途中で変えることはできますか?

はい、矯正治療中でも医院を変更することは可能です。転居や転勤、通院の便、または別の矯正歯科医の意見を求めたいなど、さまざまな理由で医院を変更するケースは実際にあります。当院でも、他院からの転院患者様を受け入れています。

保定期間中に転院できますか?

はい、保定期間中でも転院することは可能です。現在の医院に、新しい医院へ提出するための転院資料(治療前後の記録、保定装置の種類や使用方法、今後の管理計画など)の作成を依頼し、適切に引き継ぎを行ってもらいましょう。当院でもご対応しておりますので、他院での保定期間中に転院をご希望の方はお気軽にご相談ください。

前歯2本だけでも矯正できますか?

はい、前歯2本だけの部分矯正も可能です。このような限定的な矯正治療は「部分矯正」や「限局矯正」と呼ばれ、全体的な歯列矯正ではなく、以下のような気になる部分のみを治療できます。

  • 前歯2本の間に隙間がある場合(すきっ歯)
  • 前歯2本が重なっている場合(軽度の叢生)
  • 前歯2本の傾きや回転が気になる場合
  • 過去に矯正治療を受けた後、前歯部分のみが後戻りした場合
すきっ歯の治療はできますか?

はい、すきっ歯(空隙歯列)の治療は矯正歯科で行うことができます。治療期間は、隙間の大きさや治療法によって異なりますが、部分矯正の場合は約6か月〜1年程度、全体矯正の場合は約1〜2年程度が一般的です。

歯ぎしりにも対応していますか?

はい、歯ぎしりや食いしばりにも対応しています。矯正治療中や治療後の歯の安定性にも影響を与えることがあるため、以下のような対応を行います。

  • スプリント治療
  • 咬合調整
  • 筋機能療法の実施
  • 生活習慣の改善アドバイス
矯正歯科は何歳から何歳まで通えますか?

矯正歯科には年齢制限はなく、お子さまから高齢の方まで、幅広い年齢層の方が治療を受けられます。矯正治療を受けるために大切なのは、歯と歯周組織(歯肉や歯を支える骨)の健康状態です。年齢に関わらず、虫歯や歯周病がある場合は、矯正治療前に治療を受けておきましょう。